調布飛行場で発生したPA-46の事故について

調布飛行場で発生したPA-46の事故について
「遊覧飛行」
遊覧飛行をするには、3つの許可・資格が必要です。
1 遊覧飛行を行う会社に「航空機使用事業」免状
2 機長は「事業用操縦士」以上の技能証明(免許)
3 使用する機体が「事業用航空機」 タダなら、自家用機で遊覧飛行も可能です。

「5倍の燃料搭載」
別に何倍搭載してもいいのです
問題となるのは「最大離陸重量」等の最大重量制限
これを超えて運用してはならないという最大重量です
乗員5名にほぼ満タンの燃料・・・ パイパーの重量重心位置チャートは持っていませんが、限りなく怪しい気がします

「重量が重いとどうなる?」
慣性の法則により、「重量があると加速がおちます」 また、「上昇率」についても同様
さらに、「失速」に至る速度が増加します。

「離陸と天候」
航空機は風上に向かって離陸します
これは、機体に対する相対風を最大限に利用するためです
また、エンジンは空気(酸素)を燃やしていますので、空気密度が低い場合や、水分量(湿度)が多い天候は不利な状況になります

「離陸と滑走路」
天候以外にも、滑走路がもつ特性によっても影響されます
飛行場の標高が高いと空気密度が下がります
勾配が上り坂ですと加速がおちます
短い滑走路はそれだけ地上加速余裕がなくなります

「離陸後加速と機体の形態」
通常、離陸後は脚(ギア)は速やかにあげます
これは、抵抗を少なくするためと脚の制限速度を超過させないためです
また、重量がある場合や短い滑走路ではフラップの使用も考慮します
抵抗にはなりますが、失速速度を下げる効果があるためです

「パイロットテクニック」
条件が悪い離陸ではパイロットの技術も重要な要素です
通常はブレーキを離した後に最大出力まであげる「セミスタンディングT/O」を利用しますが、最短滑走離陸では停止状態でフルパワーにしてブレーキを離す「スタンディングT/O」を使います

「浮揚後操作」
加速が悪く、浮揚後の上昇率も悪い条件下では 「浮揚後に離陸姿勢を低く保ち十分に加速する」という操作が必要になります
どうしても対地高度が低いので、心理的に上昇させようとしますが、これは逆効果です
機首が上がると加速はさらにおちます

「最悪のシナリオ」
浮揚する→あがらない→機首を上げる→速度低下→・・・ このローテーションにはいると、待っているのは失速です
この防止には、「上がらない飛行機を自らの意志で機首を下げる」という相反する操作をしなければなりません
とても勇気が必要な操作です

「機体の特性」
パイロットは自分の操縦する航空機の性能諸元を頭にたたき込みます
「もっとも厳しい条件とはどんな時か」 「加速や減速のレートはどれくらいなのか」 「失速に至る機体の振動やインジケーションは」 そして 「そこから脱するにはどうするのか」です

 

調布事故
あの状況下においてこの機長さんが機長として最低限やるべきことは何だったのでしょうか
→出発にいたるまでのやりとりは謎ですが、 「定められたことをきちんとやる」こと 「やってはいけないことはやらない」こと という2点につきると思います 「機長」として

 

調布事故
「空を飛ぶ」ということに対する社会的責任は大きなものがあると思います
→車も責任という点では変わらないのかもしれません
でも、航空機は「高速で」「遠方まで」「多量の人や物」を運搬できます
それだけに事故が発生したときの被害は大きい
機長という言葉の重さです

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